ビジョン

あなたの会社にとって正しい「コア・バリュー」を見極める方法

2026年6月9日 読了目安:約8分

みなさんこんにちは!
EOSインプリメンターのコーチ カールです。

今回は、会社にとって欠かせない「バリュー」の見極め方について解説します。

日本の中小企業では、このバリューに対する理解がほとんどありません。間違って理解していたり、掲げていても機能していなかったりするケースが大半です。

そこで、バリューについてきちんと理解し、御社のさらなる発展に役立てていきましょう!

御社では「ミッション・ビジョン・バリュー」が機能していますか?

会社が成長してくると、従業員も増え、やがて20名ほどの規模にまで拡大してきます。すると経営者は、これまでのように社内を統率するのが難しいと感じはじめます。

全社員が一丸とならなければ、会社はバラバラになってしまいます。従業員だけでなく、部署が増えたり、組織が複雑になったりしている場合はなおさらです。

そこで経営者は、「何のために仕事をしているのか?」を明確にしたいと考えます。それが会社のミッション・ビジョン・バリューですね。

ミッション・ビジョン・バリューを決めておけば、会社の経営が楽になるのは確かです。方針が明確になることで、全社員が協力的になってくれるためです。そうしたい気持ちはとてもよくわかります。

これまでのように、「とにかく会社を大きくする!」「収入・利益を増やす!」というだけでは限界があるからこそ、そのように考えるわけですね。

しかし、全社員が共有でき、かつ伝わりやすいミッション・ビジョン・バリューを策定しなければ、会社全体を統率することはできません。

外部のコンサルタントに依頼したり、他の経営者からアドバイスを受けたり、インターネットや書籍を参考にしたりするケースもあるでしょう。みんなで議論しながら定めるのはよくあるパターンです。

しかし、それではなかなかうまくいかないのです。

ミッション・ビジョン・バリューを用意することで、会社が一つになりましたか?会社が大きく変わりましたか?むしろ、どう扱っていいのか分からないまま、うまく使えていないと感じている人が多いのではないでしょうか。

いったい、どうすればいいのか?

大丈夫! コーチ カールがお手伝いしますので、あなたの会社にぴったりのミッション・ビジョン・バリューを一緒に考えていきましょう。

今回は「コア・バリュー」について、次回は「ミッション」「ビジョン」について解説します。

ポイント1:バリューとは「共有するべき価値観」である

EOSでは、バリューを「コア・バリュー」と呼びます。その意味は、オーナーや経営者だけが大切にする理念ではなく、会社で働く全社員が共有すべき価値観のことです。

みんなで共有できていなければ、そのコア・バリューは正しく機能しません。伝えやすく、理解しやすいものでなければ、全社員が無理なく受け入れることはできない。

「バリューを設定したのに、誰も気にしていない」——そんな状態になっていませんか?

よくある思い込みとして、「バリュー=提供価値」と捉えるケースがあります。しかしそれでは、従業員が普段の仕事に活かすことはできません。コア・バリューは、もっと具体的で活用できるものとして定義する必要があります。

EOSでは、コア・バリューを体現できる人こそが会社にとって「正しい人」であると考えます。仕事をする前に、その人の心構えや態度がコア・バリューに合致しているかどうかを確認することが重要です。

コア・バリューの具体例

  • 会計士事務所:「正確性」
  • 動物病院:「患者(ペット)とその家族に寄り添うこと」
  • ベンチャー企業:「どれほど遅くまで働いていても、お客様が喜ぶものを完成させる」

あなたの会社の従業員は、一つの価値観を共有しているでしょうか?もしバラバラだとしたら、それがコア・バリューの不在を表しています。

ポイント2:コア・バリューは採用にも評価にも活用する

コア・バリューは、特定の職種の話ではありません。セールスでも、マーケティングでも、バックオフィスでも、どの職種においても高いレベルで体現されていなければなりません。

コア・バリューに合わない人と仕事をすると、方向性がずれてうまくいかなくなります。たとえば「お客様の話を最後まで丁寧に聞く」ことがコア・バリューの会社に、「効率よく数字を達成することが最善だ」と考える人がいれば、会社の評判は崩れていきます。

だからこそ、コア・バリューという物差しを持つことが重要です。採用するべき人材が見え、社員の評価の基準にもなる。価値観が同じになれば、マネジメントはぐっと楽になります。

ポイント3:コア・バリューを「発見」するための3つのアクション

コア・バリューはゼロから作るものではありません。すでに御社の中にあるものを発見するのです。「こういうバリューがいいかな」と考えるのではなく、今すでに生きているものを見つけてください。

レベル 1
社内の「最高の人」を観察する
会社の中で最も頼りになり、素晴らしい仕事をしてくれる人を3〜4人選んでください(経営者自身は除く)。その人たちを表す形容詞を挙げてみましょう。「粘り強い」「人の話を最後まで聞く」「お客様に寄り添う」など。共通するものがあれば、それが御社のコア・バリューの候補です。数は3〜7個が目安です。
レベル 2
価値観が「行動」に現れている場面を探す
人の心は完璧には読めません。しかし、価値観は必ず行動に現れます。レベル 1で出た形容詞が、具体的にどんな場面で見られるかを考えてください。具体的な行動例を描くことで、コア・バリューがより鮮明になります。
レベル 3
定期的に「コア・バリュースピーチ」を行う
コア・バリューが決まったら、経営者が四半期に一度、全社員にスピーチで伝えてください。各バリューに小さなストーリーや行動例を添えると、社員の共通言語になります。繰り返すことで、誇りある社内文化が生まれます。

ポイント4:コア・バリューを使った採用面接の組み立て方

コア・バリューは採用の現場でも強力な武器になります。以下の3ステップで面接を設計してみてください。

ステップ 1
初回面接:コア・バリューだけを話す
最初の面接では、コア・バリューについてだけ話します。それ以外は一切話さない。価値観が合うかどうかをこの段階で確認します。スキルの話は後回しで構いません。
ステップ 2
第二回:実務能力を確認する
次に「何ができるか」を聞きます。具体的な課題を出し、どのように解決するかを考えてもらいます。これによって実務能力を確認します。
ステップ 3
最終面接:社長がコア・バリューを再確認する
社長があらためてコア・バリューを一つ一つ説明し、理解しているかどうかを確認します。「コア・バリューを体現できない場合は、お断りすることもあります」とはっきり伝えてください。それでも「ぜひ!」と答える人を採用しましょう。

まとめ:コア・バリューは会社最強の物差し

コア・バリューは、一度作れば永続的に使える強力な武器です。採用の判断基準にもなり、社員への注意や評価の根拠にもなる。

絶対に、徹底してコア・バリューに立ち返ること——コーチ カールがクライアントに何度も伝えていることです。

価値観が揃ったチームでは、マネジメントが劇的に楽になります。叱る必要がなくなり、褒めるだけでよくなる。それが、コア・バリューの本当の力です。

次回は、「ミッション」と「ビジョン」の作り方を解説します。バリューとあわせて理解することで、会社の土台はさらに強くなります。

コーチ カール
デトロイト出身のアメリカ人。東京を拠点に、30年以上にわたり中小企業の経営者を支援してきた起業家。EOSのツールを使えば、中小企業特有の混乱した日々から抜け出し、経営者本来の仕事に集中できる——コーチ カールはそのことをいち早く確信した。現在は日本・東南アジア・オーストラリアのクライアントにEOS導入をサポートし、中小・ベンチャー企業の成功に情熱を注いでいる。