会社をもっと成長させる「ミッション」「ビジョン」の策定法とは

みなさんこんにちは! EOSインプリメンターのコーチ カールです。 今回は、「ミッション」「ビジョン」の策定法について紹介します。EOSならではの考え方を知ることで、御社にとって最適かつ機能するミッション・ビジョンを作ることができます。 さっそく見ていきましょう! ミッションとビジョンについて 前回の記事では、ミッション・ビジョン・バリューのうち、「バリュー(コア・バリュー)」について解説しました。覚えていますか? 本稿は、ミッション・ビジョン・バリューを深掘りする全2回シリーズの後編です。前編はこちら:あなたの会社にとって正しい「コア・バリュー」を見極める方法 簡単におさらいしておくと、EOSでは、バリュー(コア・バリュー)を「全社員が共有するべき価値」と定義していました。コア・バリューを共有することによって、会社にとって最適な人材を雇うことができ、また社員の評価にも役立てられるということでした。 それ以外にも、会社が定めるべきものに、「ミッション」や「ビジョン」があります。ただ、これらを効果的に策定し、活用できている企業は少ないのが実態です。 そこで本稿では、「ミッション」と「ビジョン」の策定方法について、一緒に考えていきましょう。コーチ カールが丁寧に説明しますので、安心してついてきてください! ミッション(コア・フォーカス)とは まずは「ミッション」についてです。EOSでは「コア・フォーカス」という言い方をしています。その意味するところは、「私たちがフォーカスするべき仕事」「私たちにとって一番関心を持てる仕事」「私たちが最も上手に行える仕事」ということです。 ポイントは、強い気持ちを持ってその仕事に取り組めるかどうか。そのために何ができるのでしょうか? 強い気持ちを生み出すには、「なぜ」と問う必要があります。仕事に対する「なぜ」に答えると、その仕事をする目的が見えてくるためです。 例えば、「女性の投票率をあげる」というのは素敵な目的ですね。社会の中で、女性たちがもっと大きな声で発言して影響力を持てるよう、女性の投票率をあげるために活動している団体は、それがコア・フォーカスになります。すぐに実現できるかどうかは関係ありません。その目的に向かって強い気持ちで仕事に取り組んでいくことが大事です。 ビジネスに関しては、使えるリソース(資金や人材、時間など)が限られており、どこにフォーカスして仕事をしていくのかがとても重要です。ミッションを明確にしておけば、どこにフォーカスすればいいのかも自然に明らかになります。 「女性の投票率をあげる」という場合であれば、「小学校高学年の教育にフォーカスする」などがあげられます。小学生の5年生と6年生にフォーカスして教育プログラムを組み、営業をかけていくことによって、将来的に「女性の投票率をあげる」ことができるかもしれません。 ミッションは「なぜ」と「ビジネスカテゴリー」から導き出される 別の事例で考えてみましょう。私のお客様にマーケティングのコンサルティングを行っている会社があります。彼らのターゲット市場は、外資系企業のマーケティング部署です。 なぜ外資系企業のマーケティング部署を狙っているのかというと、外資系企業は日本の企業に対するマーケティング活動が十分でないことが多く、また日本語がその壁になっているケースがあるためです。その部分をサポートすることによって、日本での事業を成功させるお手伝いをすることが、その会社にとってのミッションとなります。 このようにミッションは、その会社にとっての「なぜ」と「ビジネスカテゴリー」の両方から導き出されます。 これらにそぐわない仕事を依頼された場合には、断らなければなりません。なぜなら、それらが合致するものだけが良い仕事につながるからです。それ以外の仕事を受けると、価値提供が非常に薄くなります。価値提供が薄くなると、選んでもらえず、競合他社との競争に負けてしまいます。 より良いミッションを設定するための3つのアクション では、どうすれば良いミッションを設定できるのでしょうか?次の3つのレベルのアクションを参考にしてみてください。 レベル 1 自分の会社をよく観察する あなたの事業にヒントがあります。一番上手にできる領域はどこでしょうか?それは収入の何%ですか?最も上手にできることに、御社のミッションがあります。そこにリソースを集中するようにしてください。 レベル 2 経営者自身に問いかける あなたの心の中にある「本当の目的」、つまり「パッション」は何でしょうか?どこに熱量を感じて事業を行っていますか?答えは経営者にしかわかりません。社内のメンバーに聞いてもダメです。「自分たちは何をしたいのか」「どこに行きたいのか」「会社のあるべき姿はどんな形か」を、自分自身に問いかけて、御社のミッションを導き出しましょう。 レベル 3 全社員で共有する 会社を観察し、自分自身に問いかければ、自然にミッションは見えてきます。あとは、それを全社員で共有するだけです。あなたの会社のミッションを全社員で共有し、一丸となって、素晴らしい仕事をしていきましょう。 ちなみに私の場合であれば、「お客様の会社の無駄をなくす」ことがミッションです。人間の可能性を引き出すためにも、会社の無駄をなくさなければなりません。いらないものを全部コンピューターが行えれば、人間は、やるべき仕事に集中できます。そうすれば、みんな幸せになれるはず——そのように考え、情熱を持って私は仕事をしています。 ビジョン(コア・ターゲット)とは 次に「ビジョン」について見ていきます。EOSでは「コア・ターゲット(10年目標)」という言い方をしています。 「10年目標」という言葉からもイメージしやすいと思いますが、長期的な目標を意味しており、「大胆なビジョン」「大胆なあるべき姿」を描くのが基本です。ビジネス書の名著『ビジョナリー・カンパニー』では「野心的なゴール」などと表現されています。 例えば、売上が2億円の会社があったとしましょう。その会社にとってのコア・ターゲットは、5億でも10億でもなく、200億円です。 「できるわけない!」「無理だ!」「頭でもぶつけたのか?」という反応を引き起こすものこそ、その会社にとってのコア・ターゲットです。 例えば検索大手のGoogleは、「世界の全ての情報を整理する」というビジョンを掲げています。普通なら「無理だ」と思うかもしれませんが、それによってGoogleは世界にイノベーションをもたらし、世の中を変えてしまいました。それがビジョンの力です。 あるいはテスラであれば、「世界の持続可能なエネルギーへの移行を加速させること」であり、そのために乗りやすく使いやすい電気自動車を開発し、提供しています。テスラが創業されたのは2003年のことで、当時はみんなから「無理だ」と言われました。「化石燃料の時代が終わるなんてあり得ない!」と考えられていたのです。それが今では、自動車メーカーの中で時価総額トップになり、様々な企業がテスラの真似をしています。 野心的なビジョンを掲げること 10年目標のターゲットは、「世の中に起こしたい変化」と言い換えることができます。その会社が、世の中にどんな影響をもたらすのか、ということですね。 例えば、スポーツ用品メーカーのナイキは、もともと、オレゴン州にある小さな靴メーカーでした。ナイキが目指したのは、当時、圧倒的なシェアを誇っていたアディダスを超えること。会社の規模はナイキの1000倍くらいあった印象です。しかし現在では、ナイキが世界でトップのシェアを誇り、二位のアディダスに2倍以上の差をつけています。 また、日本の自動車メーカーであるトヨタが、レクサスという高級ブランドを立ち上げたときのこと。当時、アメリカ人の多くは「トヨタは燃費のいい小さな車を作る会社でしょ」という印象をもっていました。それにもかかわらず、トヨタは高級車市場でも大きくシェアを伸ばそうと考えました。そして今では、高級車市場において、レクサスの存在感が非常に大きくなっています。 こうした事例からも明らかなように、企業は、最終的にはどうあるべきなのかをビジョンとして描いていくことが大事です。それによって何を変えるべきなのか、どこに行こうとしているのかが明確になります。 コア・ターゲットが明確であれば、「このパソコンを買うべきか」「この人を雇うべきか」といった日々の判断において、何に投資し、どのような人を雇い、どのようなゴールに向かって取り組んでいけばいいのかがわかります。つまり、「我が社はどこに行こうとしているのか」が明らかになるのです。 コア・ターゲットをきちんと設定することにより、嵐のような日々の中でも、より良い決断ができるようになります。そのことが、御社を長期的なゴールへと近づけていくのです。 自社にとっての正しいビジョンを見極める方法 それでは、ビジョン策定のためのアクションを見ていきましょう。 … Read more

あなたの会社にとって正しい「コア・バリュー」を見極める方法

みなさんこんにちは! EOSインプリメンターのコーチ カールです。 今回は、会社にとって欠かせない「バリュー」の見極め方について解説します。 日本の中小企業では、このバリューに対する理解がほとんどありません。間違って理解していたり、掲げていても機能していなかったりするケースが大半です。 そこで、バリューについてきちんと理解し、御社のさらなる発展に役立てていきましょう! 御社では「ミッション・ビジョン・バリュー」が機能していますか? 会社が成長してくると、従業員も増え、やがて20名ほどの規模にまで拡大してきます。すると経営者は、これまでのように社内を統率するのが難しいと感じはじめます。 全社員が一丸とならなければ、会社はバラバラになってしまいます。従業員だけでなく、部署が増えたり、組織が複雑になったりしている場合はなおさらです。 そこで経営者は、「何のために仕事をしているのか?」を明確にしたいと考えます。それが会社のミッション・ビジョン・バリューですね。 ミッション・ビジョン・バリューを決めておけば、会社の経営が楽になるのは確かです。方針が明確になることで、全社員が協力的になってくれるためです。そうしたい気持ちはとてもよくわかります。 これまでのように、「とにかく会社を大きくする!」「収入・利益を増やす!」というだけでは限界があるからこそ、そのように考えるわけですね。 しかし、全社員が共有でき、かつ伝わりやすいミッション・ビジョン・バリューを策定しなければ、会社全体を統率することはできません。 外部のコンサルタントに依頼したり、他の経営者からアドバイスを受けたり、インターネットや書籍を参考にしたりするケースもあるでしょう。みんなで議論しながら定めるのはよくあるパターンです。 しかし、それではなかなかうまくいかないのです。 ミッション・ビジョン・バリューを用意することで、会社が一つになりましたか?会社が大きく変わりましたか?むしろ、どう扱っていいのか分からないまま、うまく使えていないと感じている人が多いのではないでしょうか。 いったい、どうすればいいのか? 大丈夫! コーチ カールがお手伝いしますので、あなたの会社にぴったりのミッション・ビジョン・バリューを一緒に考えていきましょう。 今回は「コア・バリュー」について、次回は「ミッション」「ビジョン」について解説します。 ポイント1:バリューとは「共有するべき価値観」である EOSでは、バリューを「コア・バリュー」と呼びます。その意味は、オーナーや経営者だけが大切にする理念ではなく、会社で働く全社員が共有すべき価値観のことです。 みんなで共有できていなければ、そのコア・バリューは正しく機能しません。伝えやすく、理解しやすいものでなければ、全社員が無理なく受け入れることはできない。 「バリューを設定したのに、誰も気にしていない」——そんな状態になっていませんか? よくある思い込みとして、「バリュー=提供価値」と捉えるケースがあります。しかしそれでは、従業員が普段の仕事に活かすことはできません。コア・バリューは、もっと具体的で活用できるものとして定義する必要があります。 EOSでは、コア・バリューを体現できる人こそが会社にとって「正しい人」であると考えます。仕事をする前に、その人の心構えや態度がコア・バリューに合致しているかどうかを確認することが重要です。 コア・バリューの具体例 会計士事務所:「正確性」 動物病院:「患者(ペット)とその家族に寄り添うこと」 ベンチャー企業:「どれほど遅くまで働いていても、お客様が喜ぶものを完成させる」 あなたの会社の従業員は、一つの価値観を共有しているでしょうか?もしバラバラだとしたら、それがコア・バリューの不在を表しています。 ポイント2:コア・バリューは採用にも評価にも活用する コア・バリューは、特定の職種の話ではありません。セールスでも、マーケティングでも、バックオフィスでも、どの職種においても高いレベルで体現されていなければなりません。 コア・バリューに合わない人と仕事をすると、方向性がずれてうまくいかなくなります。たとえば「お客様の話を最後まで丁寧に聞く」ことがコア・バリューの会社に、「効率よく数字を達成することが最善だ」と考える人がいれば、会社の評判は崩れていきます。 だからこそ、コア・バリューという物差しを持つことが重要です。採用するべき人材が見え、社員の評価の基準にもなる。価値観が同じになれば、マネジメントはぐっと楽になります。 ポイント3:コア・バリューを「発見」するための3つのアクション コア・バリューはゼロから作るものではありません。すでに御社の中にあるものを発見するのです。「こういうバリューがいいかな」と考えるのではなく、今すでに生きているものを見つけてください。 レベル 1 社内の「最高の人」を観察する 会社の中で最も頼りになり、素晴らしい仕事をしてくれる人を3〜4人選んでください(経営者自身は除く)。その人たちを表す形容詞を挙げてみましょう。「粘り強い」「人の話を最後まで聞く」「お客様に寄り添う」など。共通するものがあれば、それが御社のコア・バリューの候補です。数は3〜7個が目安です。 レベル 2 価値観が「行動」に現れている場面を探す 人の心は完璧には読めません。しかし、価値観は必ず行動に現れます。レベル 1で出た形容詞が、具体的にどんな場面で見られるかを考えてください。具体的な行動例を描くことで、コア・バリューがより鮮明になります。 レベル 3 定期的に「コア・バリュースピーチ」を行う コア・バリューが決まったら、経営者が四半期に一度、全社員にスピーチで伝えてください。各バリューに小さなストーリーや行動例を添えると、社員の共通言語になります。繰り返すことで、誇りある社内文化が生まれます。 ポイント4:コア・バリューを使った採用面接の組み立て方 コア・バリューは採用の現場でも強力な武器になります。以下の3ステップで面接を設計してみてください。 ステップ 1 初回面接:コア・バリューだけを話す … Read more

経営者にとって最適な「部署リーダー」を選出するための3つのポイント

あなたは会社の経営者です。業績は好調で、日々、忙しく働いています。

あまりにやることが多いので、あなたはある時こう考えました。「そろそろ部署ごとにリーダーを選んだ方がいいかな……」

それぞれの部署をまとめてくれる優秀なリーダーがいれば、あなたの負担も軽減されます。その人が良いリーダーに育てば、会社の業績はさらにアップするでしょう。

では、「誰を」「どのように」選出すればいいでしょうか?難しい課題ですね。